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【詩人の回転レシーブ 6】

今日を、昨日と同じでなくするために、歩いていく

 
素足の春に、カーテンを開く。
 
実家から、母が所蔵する詩の関係の本を200册ほど譲り受けてきた。時折、鉛筆で傍線がひかれた箇所に目がとまる。
 
傍線の横には、ハッとすることばがあった。部屋でひとり、頁を繰る母の姿が思い浮かぶ。彼女の詩は、平易なことばで、キリリとして、微笑んでいる。新鮮でいて視線が深い。その理由がそこにあった。
 
傍線箇所:何かもっと切実な、もっと根源的に「生」にかかわるもの、それが詩の新しい任務だ。(略)詩は経験である。存在に対する広くて深い認識の経験こそ、詩の言葉の機能を増進させうる唯一の条件である。
(「現代詩を求めて」 村野四郎著)
 
なぜなら、詩のことばは、意味をあらわすものではないから。
ことばを意味に閉じ込めてはいけない。人が思考するとき、ことばが、その人の限界をあらわしていることに気づいているだろうか。意識されたことばは、ことばがみずから意味するものの限界をしるしつづけ、意味しえないものとの境界をはっきりと指ししめす。
文字が行間を持つのは、ことばがことばにならないものを抱いているから。深い夜を照らす月明かりが、木の影の鬱蒼とした闇をさそいだすように、ことばによって、ことばのうちに抱いている沈黙がさそいだされて、しずかに枝葉は浮かびあがる。
ことばは、ことばの限界に行きつこうとする歩みによって詩になる。詩人は歩みをやめない。だから詩は、ことばへの限界を一歩一歩踏みしめながら読みたい。
 
傍線箇所:存在に対する認識の深さは、詩の中に倫理という知的な形で現れるよりも先に、この象徴が編み出す直覚的な世界に最も微妙に顕現する。(同引用)
 
ことばは、あらかじめ用意されるものではない。もっと瞬間的だ。ことばを使うことは、わたしが世界をどう感じ、考えているかを明るみに出すこと。自身がどのように生を担っているかをあらわすものなのだ。粒子のように細かなことばの息づかいは、自身の意識のあらわれである。
そして、目を閉じて、ことばに意識をうながしたとき、季節が鮮やかに巡っていることを感じる。
 
●詩人の回転レシーブCD制作の進捗報告
 
■なんといってもお稽古
愛のある朗読には、お稽古が必要。想像力と工夫、技術の積み重ねなくして、芯の太い作品は作れない。パフォーマーつき山さんとのコラボレーションには、何度もお稽古を重ねている。彼女はダンサー。身体を動かしながら声をだす。その動きに声は反応しあう。声が、呼吸によることがよくわかる。それに「詩のオーケストラ念じ組」をまじえてのセッションとなり、お稽古は一段と熱を帯びる。一曲のために、わたしたちの声は、いい匂いのする空気を練りこむのだ。
 
■声で勝負だ
CDextra計画を見直し、ピュアに声をたちあげるCDとして再スタートをきった。声は、ふしぎな楽器。声帯をふるわせ、身体のなかを通して、鳴る。冬の北風に喉の温度がさがると、てのひらで喉をつつみ、かすかに喉をふるわせる。すこし湿りはじめると喉はあたたまってくる。電車のなかで着物姿の女から、かすかなハミングが聞こえたら、それはわたし。朗読の鍵は、その人の息づかい、呼吸なのだ。
 
●上田假奈代出動情報●
 
■詩の学校(應典院校)
3月5日・19日 4月2日・16日 すべて水曜 19:30
以降もつづきます \1000
應典院 http://www.outenin.com
大阪市天王寺区下寺町1-1-27 tel. 06-6771-7641
 
■【星の市場】詩の学校 天人校 朗読道場
3月2日・30日  4月27日 すべて日曜日15:00
以降もつづきます \1000
AManTO天人 http://www.yura-ism.com/amanto/i/
大阪市北区中崎西1-7-26 tel. 06-6371-5840
 
■声とことばの日曜日vol.6 〜表現力〜
3月16日(日) 19:00start \1000 *ドリンクオーダー会場:Cafe mo http://www.cafemo.jp/info/info.html
大阪市西区新町1-2-13新町ビル1F 06-6532-5519
 
●上記のお問合せ:
 info@kanayo-net.com
 090-7360-6783
 http://www.kanayo-net.com
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■カナヨラジオ
3月1日(土) 17:00 open 18:00 start \500
会場:CAP HOUSE http://www.cap-kobe.com/
650-0003 神戸市中央区山本通3-19-8
tel. 078-230-8707
主催:インターメディウム研究所 IMI大学院スクール アートマネジメント(パフォーミングアーツ)講座
お問合せ:090-4277-2512
kanayoradio@hotmail.com
 
■連続講座
『藝術夜会-都市で話そう、芸術を語ろう-』
第六夜:3月4日(火) 18:30 start
『日々とコトバとエロスと声』 1夜 ¥1000
会場:ツイン21ビル 20F
お問合せ:株式会社パナクリエイト気付 
日本アートマネジメント学会関西部会事務局内藝術夜会
大阪市中央区城見2-1-61 fax.06-69475565 
wyman@athena.ocn.ne.jp / naoko@mbg.nifty.com
 
■写楽の宴
3月23日(日) 18:00
前売¥2000 当日¥2500 1drinkつき
会場:クラブダウン 大阪市北区中崎西3-3-8 
JR京都線高架下 06-6373-4919
主催:写楽 tel. 06-6371-5840
    tel. 090-7877-4698(代表:あき山)
 
■詩の放課後 春の発表会 「サクラ咲ク」
3月28日(金) 19:00 start 入場無料
会場:京都京都芸術センター制作室5(北館2階)
お問合せ:京都芸術センター http://www.kac.or.jp
604-8056
京都市中京区室町通鮹薬師下る山伏山町546-2
tel.075-213-1000 (代) fax.075-213-1004
kacinfo@kac.or.jp



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上田假奈代(闘う詩人・詩業家)
33歳より詩作、17歳から朗読をはじめる
00年から「トイレ連込み朗読プロジェクト」実施中。
02年から、各地で、詩のワークショップ「詩の学校」を開校。
声の即興響グループ「詩のオーケストラ」の監修をつとめる。
APM代表
http://www.kanayo-net.com
 
*C/P move on selection vol.3 「上田假奈代 CD」のレコーディングが最終段階に入りました。まもなく完成予定。
C/P編集部

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<このページはC/P カルチャーポケットに掲載されたものを転載しています>
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